数学といえども国語が大切!

 2月1日に、「マーク式解答と記述式解答」で、数学といえども国語が大切です!と僕の持論を書きました。
 解答の論理展開を文章として明解に表現しなければならないと、答案記述の観点からその重要性を述べたのでした。
 ところが、さらに重要なことが抜け落ちていました(^_^;)
 国語がダメなら、出された問題そのもののがまず分からないことになります。入学試験において、答案作成どころか、「問題の意味が分からへん(>_<)」状態に陥ります。
 たとえば、こんな問題です。
∞∞ 問題 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 2つの箱LとR、ボール30個、コイン投げで表と裏が等確率1/2で出るコイン1枚を用意する。xを0以上30以下の整数とする。Lにx個、Rに30−x個のボールを入れ、次の操作(#)を繰り返す。
 (#) 箱Lに入っているボールの個数をzとする。コインを投げ、表が出れば箱Rから箱Lに、裏が出れば箱Lから箱Rに、K(z)個のボールを移す。
 ただし、0≦z≦15のときK(z)=z、16≦z≦30のときK(z)=30-zとする。
m回の操作の後、箱Lのボールの個数が30である確率をPm(x)とする。たとえばP1(x)=P2(x)=1/2となる。
 以下の問(1)(2)(3)に答えよ.
(1) m≧2のとき、xに対してうまくyを選び、Pm(x)をPm-1(y)で表せ。
(2) nを自然数とするとき、P2n(10)を求めよ。
(3) nを自然数とするとき、P4n(6)を求めよ
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 この問題を読んで、スラリと内容が分かりますか? お恥ずかしいことに、僕は何回か読み返して、さらに紙の上に書いてみてようやく分かりました(^_^;)
 操作(#)って、少ない方が0になるか2倍になるということなんですね。
 上の問題は今年の東大理系の3番です。受験生は問題の意味が分かるまで、ちょっと時間がかかったのでは?
 問(1)がクリアできれば、問(2)問(3)は隣接2項の漸化式に持ち込めるので、東大受験生ならなんとかできたでしょうけれど、問(1)が関門だったのではないでしょうか。理系の数学の試験は150分で6題、やはり難関ですね。