春休みが終わり、新しい学年が始まります。僕が講師をしている甲南女子高校でも授業が始まりました。
新しい教室、新しい生徒の顔ぶれ。新学期はちょっと緊張しますね。
そんなある日、3時間目、2年生のあるクラスに行くと、昨年度までは校舎で見かけなかった白人の女生徒が坐っていました。
オーストラリアからの留学生をよく迎え入れている学校なので、てっきりそうだと思って話しかけたら、意外、ドイツからの留学生でした。
日本語への留学準備はおよそ3ヶ月したそうです。僕の授業内容は「円と直線」。たしかに日本史なんかの授業より、数式で表記される部分があるので、まだ分かるところもあるでしょう。
でも、なぜそういう数式なるのか、そこは日本語でしゃべったり黒板に書いて説明するので、彼女にはほとんど分からないでしょうね。かと言って、僕はドイツ語をまったく勉強したことがありません。
ただし、僕の怪しい英語を理解してくれることから、英語は相当分かるようだと判断して、英語で書かれた数学の本を利用することにしました。
Robert Smedley and Garry Wiseman「Introducing Pure Mathematics」(Oxford University Press)です。
日本の高校数学の内容とほぼ一致している本で、神戸(六甲アイランド)のカナディアンスクールに通う生徒さんを教えるときに使ったことがあります。
ドイツ語は今さら無理としても、もうちょっと英語で数学をスラスラと説明できるように勉強しておかないとなぁ、と学習意欲が刺激されます。