エルモア・レナードがブームになるか?

エルモア・レナード。僕の好きな作家の一人です。

人気作家の黒川博行さんも「エルモア・レナードをよく読みました」と講演会で話していました。このお二人、ちょっとだけ味わいが似てますね。

雑誌「MONKEY」(Switch Publishing)の第7号(2015年秋冬号)で、村上春樹さんが柴田元幸さんとの対談で、こんなことを語っています。

MONKEY Vol.7 古典復活

MONKEY Vol.7 古典復活

<…… でもなんでこの人が売れないだろうって人いますよね。たとえば、同じミステリも、ロバート・B・パーカーはよく読まれるんだけども、エルモア・レナードは駄目なんです。どの出版社に訊いても「レナードは売れません」って言う。だからすぐ絶版になっちゃうんです。『ラブラバ』も面白いし、『ミスター・マジェスティック』なんてほんと面白いんだけど、あまり読む人もいない。チャールズ・ブロンソンが主演して映画にもなったのに、それでも売れない。僕も知り合いに勧めるんだけど、もうひとつ反応は良くないです。>

で、村上春樹さん、とうとう自分でエルモア・レナードを訳してしまいました(^^)/
あまり大きく取り上げられていないですが「オンブレ」(新潮文庫)です。

エルモア・レナードの初期作品に西部劇小説があるのは知っていましたが、日本では未翻訳です。先日、梅田の丸善ジュンク堂の洋書売り場に行ったら、彼の作品は2冊のみ。(持っていなかった「GET SHORTY」を購入) 以前はもっとあったのに(>_<)

Get Shorty: A Novel

Get Shorty: A Novel

それだけに、エルモア・レナードの初期作品を読める、しかも日本語で、しかも村上春樹訳で。うれしいなぁ!こんなこと日が来ようとは。

そういえば、「ラブラバ」(ハヤカワミステリ文庫 鷲村達也訳)も、ハヤカワのポケミスとして田口俊樹さんの新訳で、最近出版されました。

ラブラバ〔新訳版〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

ラブラバ〔新訳版〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

これを契機に、エルモア・レナードのブームに火が付いて、どんどん復刊や新訳が出ないかなぁ