裏表紙には「全世界で舞台化された感動の物語」と書かれています。でも、そんなにも大げさな感動があるわけではありませんでした。
発達障害傾向のある少年が、いろいろな困難を少しずつ乗り越えて成長していくお話です。一般の人には奇妙に思える振る舞い(←主人公曰く「問題行動」)も、少年にはちゃんとした理由や気持ちがあっての言動だということが分かります。
物語は、犬のウェリントンが庭仕事に使う大きなフォークで突き刺されて死んでいたことを発見したことから始まります。少年の二軒隣のミセスシアーズが飼っているプードル犬です。
しかし、その謎解きが大きなテーマではありません。
僕にとっては、なかなか数学的な本だった、という印象が強いです。理屈っぽいところがたくさんあって、読むのに時間がかかりました。結末は、ちょっとしたハッピーエンドっだったので、最後まで読み通して良かったです。