どんな家に生まれても

大阪大学セミナーに出かけました。タイトルは「貧困の連鎖を断ち切る」、貧困と教育格差がテーマです。

講師は、阪大卒業生の渡剛さん。僕がときどき手伝う無料塾「阪神つばめ学習会」と同じような無料塾「あっとすくーる」(NPO法人)を高槻などでなさっている理事長さんです。

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ご自身、未婚の母子家庭で苦労して育った経験から「次の世代の子どもたちが、自分のように苦しまなくてもいいように」と、活動を始めて10年。その間の色々なことを話されました。

参加者からも多くの発言がありました。乳児院の職員の「5歳児なのに栄養不良で2歳児くらいの体格しかない子がおります」「3歳児なのにまったく言葉を発しません。ただ<アッチイケ>だけは言えます。それしか言葉をかけてもらえなかったのでしょう」というお話は印象的でした。

7人にひとりの子どもが貧困状態にあると言われています。一見豊かなこの国で「ホンマかいな?」と思われがちです。しかし、よく立ち入って見てみると、当たり前の暮らしができない子どもは意外と多いのです。

「見えない貧困」が、静かに進行しています。

「どんな家に生まれても、子どもが前向きに生きることができ、その生き方で誰かの支えとなれる社会」を目指して活動を続けるお話を聞いて、僕もあとしばらくはがんばろうと思いました。