数学対策 「丸暗記に頼らない」学習法

このブログでは、いろいろな先生の「数学勉強法」をご紹介しています。

最近、目にしたのは、キノシタの言いたいことをうまく言葉にしてくださっている大山壇先生(代々木ゼミナール講師)のインタビュー記事(朝日新聞)です。

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予備校講師が語る数学対策 「丸暗記に頼らない」学習法
朝日新聞社 2021/07/25

大学受験に向けた夏休みの勉強法インタビューの5回目は、数学です。思考力が大事とよくいいますが、どう養えば良いのか。基礎的なことを深く理解する方法を、代々木ゼミナール講師の大山壇さんが教えてくれました。

夏休みは苦手分野の克服を最優先に
 夏休みの勉強の優先順位は、①苦手分野の克服②既習分野の総復習③予習です。積み上げ型の科目なので、小中学校の範囲でもつまずいているところがあると、解けません。わからないところがあるなら、そこまで戻るしかない。まずは模試などで苦手分野を把握して、必要なら中学校レベルの教材を使ってやりなおしましょう。

 難しいのは、例えば二次関数の問題が間違っていても、実は連立方程式の解き方など別のところに問題があるケースがあることです。丁寧に解き直すことで気付ければいいですが、どこが苦手か分からないという場合は、学校の先生や塾・予備校の講師などに相談した方がいいでしょう。


■「各分野の基礎の理解を」 その方法とは

 強調したいのは、解法を丸暗記するのではなく、「なぜそうするか」と理屈を考えることが大切だということ。特に近年の入試では難関大でも奇抜なアイデアが必要な問題は少なく、数学IIIの応用問題は減少傾向にある。よく出る典型問題で差がつくことが多いのです。各分野の基礎を深く理解することが、より一層重要です。

 そのため、ただ問題をこなすのではなく、式変形の一つ一つを丁寧に分析して、その全てを理屈で説明できるか確認するような勉強が不可欠です。教材は、まずは自分のレベルよりも少し低いと思えるものでよいです。レベル別の参考書や問題集では、8割の受験生は基礎的なものでいいでしょう。高1や高2ならば、教科書の公式を全て証明できるようにする学習もおすすめです。

 もう一つ重要なのは計算力です。参考書とは別に、計算の問題集を使って毎日のように取り組んだ方が良いでしょう。その際、ただ公式に当てはめるのではなく、数式の意味を考えながら工夫して計算する習慣をつけてほしい。そのうえで、手が勝手に解いてくれるぐらいの練習を積むといいと思います。

■大学入学共通テスト 対策は11月から

 大学入学共通テストの対策は11月ごろから採り入れれば良いでしょう。出題形式によって勉強法が変わるわけではありませんが、共通テストは文章が長くて慣れが必要です。データの散らばり具合を見て答えるデータの分析の問題など、力があっても時間がとられる問題もあるので、過去問や予想問題を解いておいた方がいいでしょう。

 データの分析は大学の個別試験でも出題されています。25年実施の新課程入試では、数Bの統計が実質必修になる可能性があります。確実に増えるでしょう。また、この数年の傾向として、素数などの整数問題が多いと感じています。経験がものを言う分野なので、ある程度のパターンをおさえておく必要があるでしょう。(聞き手・高浜行人)
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・「なぜそうするか」と理屈を考えることが大切
・教科書の公式を全て証明できるようにする
・手が勝手に解いてくれるぐらいの練習を積む
など、まったく同感です!

ただし<大学入学共通テスト 対策は11月から>については、意見がちがっています。キノシタは、8月ごろからゆっくりスタートしたほうがいいと考えています。(もちろん生徒によって異なりますが)