とうとう、3年越しになったコロナ禍。予約していたバスク地方への旅行もキャンセルせざるを得えなくなり、残念なことも多かった一年でした。
とはいえ、わが「BUCKET LIST」にある、信州旧学生村の塩島さんの家再訪ができました。そのついでに、新潟長岡の喫茶「モカ」に寄れたことも、いい気分転換になりました。
また、コロナ流行期の隙間をかいくぐって、娘が孫を連れてきてくれたり、私たちが娘の家に行ったりして楽しい時間を過ごせました。
そんなこんなを振り返って、恒例の今年の≪私的ベスト1≫を発表します。
★家庭教師お仕事部門
今春、3名の大学受験生が、見事に現役合格してくれたことです(^_^)v また、当初心配していた小学2年生Aくんの指導も続いていて、ときには予定時刻を過ぎても「あと30分帰らないで~」と言ってくれたりして、とってもかわいいです。
★美味しい部門
ことし新たに知ったお店に限定すると、、、、
6月の東京パレスホテルの「ステーキサンド」。11月にも再訪いたしました。やっぱりおいしいなぁ~! 孫(小5)は「このお肉は飲めるように食べられる」とつぶやいていました。
つぎに、香港料理[喜楽](JR芦屋駅北)、9月に開店したばかりです。海鮮焼きそば、うまし! (行儀が悪いけど、残ったわずかなスープもお皿を持って飲み干しました)
この場所は、前は「OKINA」その前は「黄老」という中華料理店でしたので、3番目。この中でいちばんおいしいお店だと思います。
★本部門
<国内部門>
西條奈加「隠居すごろく」(文春文庫)
時代小説ってめったに手に取りませんが、2019年度本屋大賞第一位に選ばれたのも納得のいい作品でした。読後感がいい!
(次点)
庄野潤三「水の都」(P+D BOOKS)
「水の都」とは大阪のこと。昔のあきんどの町としての、大阪の人々の暮らしがよく分かる聞き書きふうの小説。読んでいてなんだか懐かしい気持ちになります。
芦屋、とくに阪急芦屋川駅あたりもよく登場して、むかしの情景が偲ばれます。
<海外部門>
マイクル・コナリー「ダーク・アワーズ」(講談社文庫)
ハリー・ボッシュは脇役になり、ロス市警ハリウッド分署深夜勤務担当女性刑事レネイ・バラードが活躍。
(次点)
ドナルド・ウエストレイク「ギャンブラーが多すぎる」(新潮文庫)
著者は「悪党パーカー」シリーズの著者リチャード・スタークで、本書は別名義のコミカルミステリです。
<参考書部門>
でんがん「元バカによるバカのための勉強100ヵ条」(SB Creative)
県立芦屋高校卒業生で現ユーチューバー。県芦はごく普通の公立高校。一浪はしたものの、大阪大学に合格したでんがん氏の勉強法。ずいぶん具体的です。たとえば<受験に限った話をすれば「インプットに使う参考書は、教科書だけでいいと僕は思っています。>と、でんがん氏は言い切っています。
有名進学校生の合格体験記は、もともと地頭がいい人が書いていて、普通の高校生には当てはまらないことも多いのです。この本は、進研模試偏差値50以下の高校生こそ読むべきです。
★耳に残った言葉部門
テレビ朝日「関ジャム完全燃SHOW」の”山下達郎特集”で
「海外でライブをする予定はありますか?」の質問に、山下達郎さんは
「そんなことは考えたことがない」「そんなヒマがあったらもっとローカルタウンに行きます、日本の」と即答。その理由は……
「基本的には、僕らの世代が音楽を始めた時は、たとえば田舎から東京に出てきたらみんなUターンする、Uターン世代だから自分の生まれ故郷へ帰って結婚して子どもを産んで仕事している。僕の場合は、そういう人たちのために音楽を作ってきた自覚がある」
「また、僕がいわゆる70年安保という政治的な動乱の時代に高校生でちょっとそれをかじっちゃった。あとは、音楽に溺れてドロップアウトして大学を途中でやめてバンドを作った。1970年の政治騒乱でドロップアウトした人たちはほとんど音楽をやっている」「1960年安保の世代は文字の世代で雑誌文化は、ほとんどその人たちが創っている」
「僕らの音楽のムーブメントは、本来音楽の世界に入らなくていい連中が音楽へ参入してきたので、それがユニークさを生んでいる。
「聴衆と自分の距離が近い。生活者としてのひとつの共同意識がある。そういう具合に考えてやっていかないといけない。僕はそれだけを考えてやってきた。同世代音楽っていうキャッチフレーズをもってますけど、自分と同じ世代のためにやっている。」
「そういう人たちに生活に奉仕する音楽。ポップカルチャーとは基本的に大衆への奉仕と人間が生きることに対する肯定。」
「海外進出とか考えたことがない。そんなヒマがあったら、もっとローカルタウンに行って、そういうところで真面目に働いている人たちのために公演する。それが僕の与えられた役割。」
「じゃないと、自分はなんのために音楽をやっているのか?ドロップアウトして音楽家になったので、<自分が音楽をやる意味は何か>と常に問いかけないと、音楽家としてのスタンスがあいまいになる。それだけはイヤなので、、、」
山下達郎さんの言葉を、テレビの前で思わず正座して聞いておりました。
さて、もうすぐ2023年。より良い社会になるよう、はたらき続けたいです。