「羞恥心はどこへ消えた?」(光文社新書)

たまに、見ている方が恥ずかしくなる光景がありますね。人前キス、ジベタリアン、電車内化粧、腰パンなど。

社会心理学が専門の菅原健介聖心女子大教授が、この現象に切り込みます。

 

羞恥心はどこへ消えた? (光文社新書)

羞恥心はどこへ消えた? (光文社新書)

  • 作者:菅原 健介
  • 発売日: 2005/11/16
  • メディア: 新書
 

 


...................... 目次より ............................
まえがき 

序 章:ジベタリアン現象-蔓延しつつある迷惑行動
「日本人の美徳」が崩れ始めた?/見過ごせない事態/ジベタリアン、人前キス、車内化粧/「別に構わないんじやない」/仮説/意外な結果/若者たちのこだわり/二つの志向/若者だけの問題か

第1章:恥にまみれた人生-日常生活は常に「警告」されている
「警告」される理由/「恥ずかしい体験例」を集めてみたが……/恥にまみれた人生/ ″落とし穴″が待っている/ビデオ店での客の不審な行動/客たちの作戦/四つのツボ/褒められても恥ずかしいのはなぜ?/「妬み」の心理/他人の期待を裏切るということ/自分の「鼻」が高くなりすぎないように/見ているだけで恥ずかしいのはなぜ?/「同類だと思われたら困る」/見るなの禁/他人のプライバシーと羞恥心/性的視線の禁/恥の壁/「シャイネス」のリスク/長所と短所/周囲の声を恐れすぎて/絶大な影響カ

第2章:生きていくために必要なもの-人類の歴史的産物
なぜ他者の機嫌をとらなければならないのか/サバイバルに有利に働く能力/個人が排斥される三つの要因/人類が生き延びるための道具/自分を知っているということ/ゴリラは自分を知らない/いつから「自分を知る」ようになるのか/人類共通の表情/「あらゆる表情の中で最も人間的なもの」/二つのメッセージ/「ハジ」と「テレ」/誰にも教わっていないのに

第3章:もし誰かに裸を見られたら-恥の基準と多様性
坊っちゃんと天麹羅/女子大生たちのイメージギャップ/年を取れば羞恥心は消える?/性への恥じらい/年齢と羞恥心/電車内で「おなら」をしてしまったら/裸を誰かに見られたとき/日本=恥の文化?/ある国際比較調査/等質的社会の崩壊

第4章:玄関を出ればタニンの世界-ジベタリアン的心性の拡大
誰の目が気になるのか/ほどほどに関係が重要な相手/「ミウチ」「タニン」「セケン」/現代日本社会に残る規範/″フツウ″はどこにある?/お金とタニン/地域社会のタニン化/地域的セケンの基準/「ジブン本位の基準」の台頭/ 「せまいセケン」の乱立/ルーズソックスをはかないこと/″二つの常識〃の板ばさみ/心の背景/ジベタリアン現象とは/タニンの空間で勝つ者/ジベタリアン的心性の拡大

あとがき 
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盛りだくさんの内容ですね。

さて、僕はもうすぐ70歳。ツラの皮は十分厚いはずなのに、いまだによく赤面します。この本によれば、赤面のメカニズムはよく分かっていないのだとか。意外にも、進化論のダーウィンも「人および動物の表情について」という著書で、赤面ついて一章を割いているそうです。