7月8日に、2003年京都大学の入試問題の数研出版の解(←対偶を利用)がよく分からないと申しました(^_^;)
僕の解はつぎのようになります。
行列Aが単位行列の実数倍のときと、そうでないときに場合分けして考えることにします。
(1) A=kEのとき(Eは単位行列、kは実数)
=k
=
したがって
a=d=k 、b=c=0
ゆえに
L(A)={rE+skE}={(r+sk)E}
これは零行列でなければ、逆行列E/(r+sk)をもつ。
(2) A≠kEのとき
B=rE+sAが零行列になるのは、r=s=0のとき。
よって、B=rE+sAが零行列にならないのは、rとsが同時に0にならないとき。
このときにdetB≠0となるための条件を求めればよい。
B=
なので
detB=……(イ)
rとsが同時に0にならないときは、つぎの3通り。
1) r=0のとき (s≠0だから)
≠0 となるのは
≠0のとき……(ロ)
2) s=0のとき (r≠0だから)
≠0は成り立つ。
3)r≠0、s≠0のとき
(イ)をで割って
=xとすると、
≠0
であるための条件は
∴
これは(ロ)も満たしている。
以上まとめると、求める条件は、
『a=d かつ b=c=0』または『』
である。