哀悼!小松左京さん

7月26日、小松左京さんがお亡くなりになりました。高校時代によく読み、とても影響を受けた作家です。


友人、学校、家族、勉強、お小遣いの工面のことくらいしか関心がなかった頭に、文明と人類、時間と空間、進化とはなにか、戦争と平和、人間と機械、宇宙の誕生と滅亡なんて壮大なテーマが詰め込まれた小松さんの本は、衝撃だったのです。


なかでも名作「果てしなき流れの果てに」を読んだときの情景は、いまでもおぼえています。これは雑誌「SFマガジン」に連載されており、購入していた友人がまとめて貸してくたので、放課後に教室で読んでいました。

はっと気がつくと、そとは真っ暗、まわりには知らない人ばかり。下校時間をとうに過ぎていて、当時教室を共用していた東神戸高校(夜間定時制)の生徒さんが大勢いたのでした。


「題名のない番組」(ラジオ大阪)もよく聴いていました。小松左京さんと桂米朝さん、それに女性アナウンサー菊池美智子さんの3人の番組でした。

米朝さんも左京さんも博覧強記。硬軟自在、縦横無尽におしゃべりは展開し、くだらないようで知的、バカバカしいようでオシャレな番組でした。製薬会社がスポンサーでしたが、途中からスポンサーがつかないで放送されていたように思います。


評論家の宮崎哲弥さんもテレビ番組で「いちばん影響を受けた作家です」と話したように、SFというジャンルにとどまらない人物でした。しかし、いまだに書店での追悼コーナーを見かけません。

数年前、中島らもさんが亡くなったときは、ジュンク堂三宮店には追悼コーナーが設けられ、たくさんの本が平積みされておりました。

小松左京ファンとしては、ぜひとも心ある書店さんに小松左京追悼特集を開催してもらいたいです。(ジュンク堂西宮店の角石店長はしてくれないかなぁ…^^;)


追記(8月31日):ジュンク堂西宮店の角石店長は、現在ジュンク堂書店大阪本店(堂島アバンサ)の副店長でありましたm(_ _)m なお、うれしいことにこの本店では、小規模ながら小松左京哀悼コーナーが設けられていました(^_^)/