2022共通テスト数学「あまり適切でない」と評価

今年1月に行われた大学入学共通テストの問題についての、外部評価がまとまったと報道されました。

外部評価曰く「数学の2科目は、問題量が多く、難易度が”あまり適切でない”」。
まぁ、当然でしょうね。

問題を作成した入試センターの部会は、数学で「時間配分と計算量の多さで課題が見られた」と認めて、問題量の削減などを検討するそうですし、入試センターの幹部も外部評価を「重く受け止めたい」と、改善する考えを示したそうです。

来年の共通テストが、まっとうな問題になるよう期待いたしましょう。

【参考】令和4年度大学入学共通テスト問題評価・分析委員会報告書(本試験)
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/kako_shiken_jouhou/r4/r4_jisshikekka/r4_hyouka_honshiken/r4_hyoukahoukokusho_honshiken.html

「コワクラ」(阪急夙川)で、飛んで火に入る夏の虫

わたしのホームグラウンド「コワクラ」(阪急夙川)。いつものように訪れると「あっ!キノシタ先生、いいところに~!」と、いつも以上に大歓迎です。

「ふふふ、なんかしらんけど、キノシタいつの間にか人気モンになってたんか」と、一瞬いい気分になりかけましたが、いきなり「この因数分解解けますか?」と、下記の問題が目の前に差し出されました。

(x-3)(x+7)(x+5)(x-1)-960

聞けば「コワクラ」スタッフさんのお子さん(公立中学3年生)の定期テスト問題だそうです。

コワクラの上原社長が解答したのですが、その解法(因数定理利用)は中学数学の範囲外。みなさん困っていたところに、私がやってきたので“飛んで火に入る夏の虫”状態となったわけです。

置き換えることによって (x^2+4x=M) 中学の範囲の因数分解に持ち込んで解決することができ、なんとか面目が立ちました。

 (x-3)(x+7)(x+5)(x-1)-960
(x^2+4x-21)(x^2+4x-5)-960
(M-21)(M-5)-960
M^2-26M-855
(M-45)(M+19)
(x^2+4x-45)(x^2+4x-19)
(x+9)(x-5)(x^2+4x-19)

この問題、公立中学校の因数分解としては難しいですね。高校で出題されてもいいレベルでしょう。

それにしても、高校で習った「因数定理」を大人になっても使いこなせるなんて、上原社長は只者ではありません!

月刊誌「大学への数学」のあとがき

進学校の生徒なら一度は聞いたことのある数学雑誌「大学への数学」(東京出版)
。ハイレベルです。

今月号(2022年7月号)の「あとがき」に、こうありました。

 

『・・・・・・。実は、高校の教科書でも同様なことがいえて、大抵の入試標準問題の“解き方”は教科書に書いてあります。今はそう思えなくても、数学の学習の目的は、たくさんのパターンや定石をバラバラに覚えることではない、ということを意識してみてください。』

まったくその通り!

よく分からないまま参考書でよく似た問題を探し出して解き方を真似する。教科書の問や練習、例題を理解しないまま、配布されている傍用問題集を解答書を見ながら解く。

こんな勉強の仕方で、成績が伸び悩んでいる高校生が多いのです。

教科書に書かれていることを友人に説明できるほど、その内容をまずは理解しましょう。

親亀の背中に子亀乗せて~

むかし『親亀の唄』って流行りましたね。ナンセンストリオさんだったかな?

親亀の背中に子亀を乗せて~
子亀の背中に孫亀乗せて~
孫亀の背中に曾孫亀乗せて~
親亀こけたら子亀孫亀曾孫亀みなこ~けた

「2の3乗の2乗」を考えていたら、急にこの歌を思い出しました。

どっちが正しいのでしょうね?

 

久しぶりの精中応援隊「学び家」へ

我が母校、芦屋市立精道中学校の学習支援ボランティア「学び家」は、コロナのせいで2年間中断していました。
ようやく感染状況が安定して、今期より再開することに。

久しぶりに訪れた母校は新築工事中、まもなく完成しそうです。


私の時代からある体育館は、もうすぐ取り壊すとのこと。見納めです。

台風が来たら屋根がめくれて雨漏りしたりしつつ、よくがんばってくれました。

以前は図書室が会場でしたが、今回から新校舎4階のフェニックスホール。広くてエアコン完備。期末考査を前に、熱心に勉強しようと中学生がやく40人が参加しています。

PTAなどのボランティア応援隊員は数名。私が最年長かと思いきや、1年先輩の16回生の方がおられました。つまり、村上春樹さんと同級生ですね。

あっちこっちから質問が飛んできます。数学だけでなく、英語や理科も。
「この列車は東京行きです」を英語で言うと(中1でboundって使うかな?)。
「光の屈折・反射」、「二酸化炭素で石灰水が白濁」(ありゃ化学反応式がパッと出てこないゾ)。
体細胞分裂ってなんですか?」(それは私が聞きたいヨ)

それでも、生徒たちの教材を見ながらなんとか解説すると分かってくれました。ヤレヤレ。

数学を教えています、と言うと、頭を使っているから呆けませんね、と言われることがあります。
たしかに難関大学の入試問題を考えるときは頭を使っていると思えます。それ以外のときは案外ルーチンワークで、脳の決まった部分しか動かしていないかもしれません。

「学び家」では、見知らぬ生徒と真剣勝負の他流試合。脳みそはフル回転! 2時間が終わるとグッタリします。

 

「わかった!」は、まだスタートの位置です

「あっ!そういうことか!」「なるほど。よく分かりました!」「なんだか、スッキリしました~」そんな言葉を言ってもらえるのが、家庭教師をしている醍醐味です。
ところが、テストの点数がよくなるとは限りません。

生徒は「霧が晴れるように、すっかり理解できた。もう大丈夫だ!」と安心していたのに、戻ってきたテストの答案用紙を見てションボリしていることはよくあります。

手品を見て「どうなってんの、とってもふしぎ??」と思っていても、種明かしを知ると「な~んだ、そうなってるのか! 簡単なトリックだったんだ」と、納得します。

でも、種明かしを知ることと、自分でその手品を鮮やかに演じられるのとはぜんぜん違いますね。

数学もいっしょです。テストで楽々と解けるようになるには、かなりの練習が必要なんですよ。

東京で娘とサンドウィッチに舌つづみ (^_^)v

朝7時、シャワーでさっぱりしてからチェックアウト。すぐそばにあるスターバックスに寄ってドーナツと珈琲で朝ご飯。長岡8時49分発の上越新幹線「とき」310で東京に向かいます。
ほんとうは、長岡から在来線を乗り継いで帰宅したかったのですが、とっても不便。JRは、なんとしてでも新幹線を利用させる魂胆だと思い知りました。

東京駅10時28分着。丸の内南側で娘と合流。先週、今回の旅行スケジュールを話すと「ちょうどその日、品川駅の近くで午後から私立中学校の学校説明会があるから、東京駅でお昼ごろ会えるよ~」

それほどゆっくりする時間がないから、駅近くのパレスホテルへ。結婚式関係者らしき人もちらほら。コロナで延期していたカップルも多いんでしょうね。

手っ取り早く食べられるメニューから、お肉好き父娘が一致したのは「Nick's 国産牛フィレステーキ サンドウィッチ」
「焼き加減は、ミディアムレアをお薦めいたします」とのアドバイスにしたがって登場したのは、見るからに美味しそうなステーキサンド。

ビフカツサンドウィッチじゃなくてステーキのサンドウィッチは初めてかも。一口ほおばって、親子満面の笑み! お肉のレベルと焼き加減がすばらしい!

甘いものは、「越後姫苺のパルフェグラッセ 蜂蜜風味のヨーグルトのエスプーマ」って何やら難しいもの。材料は、見た目が不揃いなために廃棄されてしまう予定だった苺らしい。これも美味!

 

皇居すぐそばのホテル。借景の緑が美しい。

「おいしい、おいしい」と、珈琲のおかわりとおしゃべりしているうちに、新幹線の時間。
東京駅窓口で、乗車予定の下り「のぞみ」を言うと、「土曜日は運休です」。そんなはずはないと時刻表を見直すと、たしかに運行日注意の◆マークが付いておりました。
「時刻表なんか使う人、もうおらへんよ」と娘から軽蔑のまなざし。そういえば、この旅行中、時刻表をパラパラしている人、皆無でしたね。あぁ、昭和は遠くなりにけり。

でも、ラッキー! ちょっと時間ができたので、寄りたかった「丸善」丸の内本店へ。ここに入るとホッとしますね。
孫の本を買うために児童書のコーナーに。2冊見繕って、今回は会えなかった孫へのお土産になりました。

1時の新幹線に乗って、帰宅したのは4時。旅行カバンを置いて、仕事用カバンに持ち替えて、夕方に高校男子と数学を。そのあと高校女子のSATmath対策の個人指導をいたしました。

あっという間の二日間でした。