大学受験雑誌「蛍雪時代」7月号を読んでいると、
螢雪時代 2013年 07月号 [雑誌] (旺文社螢雪時代)
- 作者: 旺文社
- 出版社/メーカー: 旺文社
- 発売日: 2013/06/14
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箕輪浩嗣さん(代々木ゼミナール)が連載記事「鉄人講師のセンター試験傾向と対策 数学」のなかで、「nPrを使うな」と書いているのが目に入ってきました。
なぜなら、僕も「場合の数」の単元を教えるとき、組み合わせnCrは教えますけれど順列nPrは教えないからです。
不思議だなぁと思っているのですが、教科書も参考書もたいてい「場合の数」の単元では「順列P」→「組み合わせC」の順序で勉強させています。
そもそも、組み合わせnCrは異なるn個の中からr個取り出すという1つだけの操作です。ところがnPrは異なるn個の中からr個取り出してさらにそれらを並び替える並べ方です。つまり「取り出す→並べる」の2つの操作がこの記号の意味です。どうしてややこしい方を先に教えて、単純な方をあとから教えるのか? 教える順序が逆なのでは?と思います。
それに、生徒たちがあまり考えもしないで公式に頼って答を出そうとして「せんせい、これってP使うん?C使うん?」とよく聞くので、すぐにPは一切教えないで指導する方針に切り替えて授業をしてきました。
生徒の中には、教科書に書いてあることを教えてくれない先生だと、不信感をもたれることもありました。しかし、Cと!(階乗)だけで大丈夫。それと具体的に数え上げてみることをバカにしない、ということを繰り返し説きました。
機械的に記号や公式に当てはめて答を出すだけの問題より、もう少し考えることを求められる問題には、ふだんからどれだけ図や表を書いたり試行錯誤して数えてみたかが力となるのです。
たしか、麻生雅久さん(河合塾)も参考書「場合の数・確率 ASOの解法」(学研)や「数学1A標準問題精講」(旺文社)で一貫してPを使わないで解説されていたと思います。
- 作者: 麻生雅久
- 出版社/メーカー: 旺文社
- 発売日: 2005/10
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