あせるこの時期こそ、キッチリ!ていねいに!

芦屋・西宮の桜の葉が少しずつ黄色くなりはじめてきました。秋もいよいよ本格的です。

受験生のみなさんは、残された日数を数えて、あせってくる時期です。また、夏の疲れが出て、大きな気温差で体調を崩す時期でもあります。

かつて旺文社「大学受験ラジオ講座」で数学Iを担当していた勝浦捨三東北大助教授が、授業の冒頭「やぁ、みなさんお元気ですか。焦っちゃいけませんよ!」とこの時期よく語っていたことを思い出します。

そうなんですね。入試用の問題集を解いていると、まだ身についていない解法がいっぱいあって、解き方をドンドン覚えなきゃ不安になると思います。解法が身につけば大丈夫、と思いがちですが、そうじゃないんです。

必ず、最後の最後までしっかり計算して正答するようにしましょう。計算ミスしても、「方針が正しかったから、まぁいっか……、次から気をつけよう」と決して思わないこと。

計算ミスを見つけ訂正し、キッチリと正解にたどり着くように1題1題をていねいに解いていくようにしなくてはなりません。時間が無駄のように思えても、そうしなくては本番で大きく失点します。

この時期、計算ミスを軽く見てそのままどんどん問題数をこなし、解法の手数を増やすことには熱心な受験生は、たいてい本番で失敗します。

−(  )の外すときの符号、小学校レベルの計算ミス(たとえば、2桁同士の引き算・分数の加減など)など、あり得ないミスをときどきやらかす受験生は、そのことを自覚して、ていねいに計算を進めましょう。この時期が、修正できる最後の時間なんですよ。