解法パターンのひとつ覚えでは……

この問題にはこう解く! というような、いわば定石の解法があります。

たとえば下の「例1」ような隣接3項の漸化式の一般項を求める問題なら

なんども練習した手順で、およそ10分以内に解けることでしょう。

では、「例2」のような隣接3項の漸化式ならどうでしょう?

おやおや、いわゆる特性方程式の解が虚数解です! どうしましょう? 


特性方程式が重解の場合の解法は説明がなされている参考書はあります。しかし、上のように虚数解となる場合の解法について書かれているものはあまり見当たりません。 

「そんなのは入試に出ません!」と、おっしゃる方もいるようですが、「例2」は福岡大学医学部の入試問題です。あくまで、一般項ではなく第7項目や第8項目を答えさせて、下のような無限級数の和までも計算させる問題でした。


大学は、パターン的な解法をどれだけ暗記しているかではなく、それでは対応できない場合をどう対処するのか、基本に立ち返って考える力を見たいのでしょうね。

もうすぐセンター試験。センター対策とは、センター試験過去問の類題演習を重ねていても十分ではありません。センターぽくない問題が出たとき、あたふたしないでパターン通りに解こうと固執しない練習もすることです。

注:
2019-12-11の記事(https://eisuukinoshita.hatenablog.com/entry/2019/12/11/000000)や
2019-11-07の記事(https://eisuukinoshita.hatenablog.com/entry/2019/10/28/000000)も併せてお読みください。