ミスプリ発見

安田亨さんの崖っぷちシリーズ「数学III微分積分の検定外教科書」(ホクソム)

「チャート式」(数研)や「1対1対応シリーズ」(東京出版)などとは、一線を画す参考書です。

傍用の問題集をこなすのに手がいっぱい、学校でもらったチャートはほぼ積ん読状態の高校生に、この本を参考書として与えることはしていません。
しかし、良い本です。私が読んで、その中身を指導で活かすことがあります。

部分積分を説明しているp133にミスプリを見つけたので、記しておきます。

 「注意」の2つ目の式の右辺、マイナスが抜けていますね。

私の手元にあるのは2017年12月発行の初版なので、その後訂正されているかもしれません。

どうする? 共通テスト科目「情報Ⅰ」

いよいよ、共通テストの教科に「情報Ⅰ」が入ることが確実となりました。国公立大学の多くは必須教科として考えているようです。

共通テスト科目としての「情報Ⅰ」は、たった2単位教科で100点配点という、コスパの良さ(?)があり、しっかり対策を立てたいところです。

ただ、新しい教科ゆえ教育実践の蓄積が十分でなく、また専任の情報科教員が足りなく、高校現場では授業展開が順調にできているとは言い切れない現状もあるようです。

また、市販されているこの教科の参考書問題集は今のところほとんどなく、ましてや受験用書籍は出版されていないように思います。

きょう、朝日新聞寺子屋朝日で「入試を見据えた情報Ⅰの指導法」のオンラインセミナーがありました。とても参考になりました。

視聴して、この教科の重要性を再認識したと同時に、本腰を入れて研修し受験生に指導できるレベルにならねば、と思ったのであります。

新書・文庫は「本」でない?

井狩春男さんの「返品のない月曜日」(ちくま文庫)を東京堂書店で買って、今まで積ん読状態でした。

eisuukinoshita.hatenablog.com

井狩さんは、かつて取次の鈴木書店(いまはありません)で働いていて、手書きの情報紙「日刊まるすニュース」(ほんとに毎日)を発行していた方です。取次とは、出版社と本屋さんの間にあって本の流れを作る、問屋さんにやや近い存在です。

 

この「返品のない月曜日」にこんな記述が。

........................................

取次を含め、出版界では、書籍(単行本)のことを“本”と言い、雑誌や新書、文庫と区別している。
(中略)
流通上は、形態の上から区別している。したがって、単行本が文庫化されても、その文庫を“本”とは呼んでいない。
........................................

雑誌やパンフレットを“本”と呼ばないのは分かりますが、新書や文庫も“本”とは言わないことに、驚きました。

 

 

4STEP問題集漸化式、常用対数でも

「4STEP問題集数学ⅡB」(数研出版)数列の演習問題23はこんな漸化式です。

両辺の対数を考えて、既知の隣接2項漸化式に変形するちょっと難しい問題ですね。

数研の解答は2を底とする対数で考えております。

常々、キノシタ「対数で底を何にしたら分からんときは、底を10に(常用対数に)しておきましょう」と言っているのですが、生徒にしてみたら「この問題は底を2にしないと解けないのでは?」「キノシタ先生、当てにならないかも・・・・・」と不信感をもたれるのであります(^^;)

たしかに底を2にしたほうがきれいです。でも常用対数で考えてもちゃんと解けますよ。(底の10は省略しています)

 

洋食の朝日、お休みでした。18日に再開か

三宮・元町に用があり、午前中にお出かけ。
昼ごはんは、久しぶりに[つるてん](元町南京町)で親子丼を食べようと楽しみにしていました。ここはお蕎麦のお店、でも親子丼も素晴らしいのです。
お店、水曜定休日でした。ガッカリ。

気を取り直して、[洋食の朝日](花隈)へ歩きます。定休日は土日なので大丈夫。でも、遠くからでも見える、いつもの行列がありません。

入り口には、こんなお知らせが、、、、、ガックリ。

しばらくお休みされているようでした。

18日から営業再開される予定です。

 

しかたがない、元町に戻って香港料理の「和]へ。えぇ~閉まっている、ガックリ。

広東料理の[神戸元町別館牡丹園]も閉まってました。ハァ~、、、、、

こうなったら、豚まんで空腹をなだめようと、元町駅南の[四興楼]へフラフラと。
[四興楼]も閉まってました。ガーン。

ぐるぐる歩き回って、暑さと空腹と水分不足でもう思考力は低下。
それでも、さいごの力を振り絞って次なるお店を脳内検索。そうだ!鯉川筋ちょっと東、広東料理の[順徳]はどうだ?

[順徳]やっていました!! 地獄に仏だ。久しぶりの海鮮焼きそば、おいしい~!!

 

塾えらびのよくある間違い

私に数学を習いに来る生徒さんは、数学が苦手です。定期考査でも平均点に届かないことが多いです。

私の所に来るまでに、ほかの塾や予備校に通っていた生徒さんもずいぶんいらっしゃいます。

たいていの保護者は「成績が上がる塾=評判の良い塾=進学実績がいい塾」とお考えです。

東大○○名・京大○○名・国公立医学部○○名の合格実績を謳っているところは、よそでは教えていないようなすばらしい数学解法や受験技術を伝授しているはず。うちの子もそこで習えば、苦手な数学もきっと成績が上がるに違いない、と思われるのもムリはありませんね。

子どもは親の言われるがままに、そこに通います。

でも、それら有名な塾・予備校は学校よりもドンドン先取り学習をしていて、高校1年生で高3の数Ⅲを教えていたりします。受講生は灘高生などもともとそのスピードについて行ける優秀な生徒さんが多いのです。

多くの中高一貫校では、高1で高2の数学を授業で習います。速い授業展開です。分からなくなるのも不思議ではありません。

その学校の授業について行けない子に、それよりもまだ速い前倒し授業する有名塾を受講させても理解できるでしょうか?

有名大学進学実績がすばらしい塾が、自分の子に最適な塾なのかどうか、よく考えてみていただきたいです。

中高一貫の高1生、前倒し数学の落とし穴

現高校1年生からは新しい教育課程で学びます。数学で目立つ変更点は「数学C」の復活です。(ただし内容は昔の「数学C」とは異なります。)
これ以外にも、いろいろと変更点があります。

気をつけておかなければならないのは、中高一貫校において、数学を前倒しで勉強している場合です。
たいてい、中学3年生で高校1年生の数学を勉強します。そのとき使用している教科書はおそらく旧課程のもので、傍用の問題集なども新教育課程対応になっていません。

数学1Aで、気をつけたい新旧での主な違いは、新たに「期待値」と「仮説検定」が加わったことでしょう。

「期待値」は、今の高校2年生の数学B「確率分布と統計的推測」で学ぶのでヌケが生じないかもしれません。しかし「仮説検定」は、何年ものあいだ高校数学で扱われたことはありませんから、ヌケが生じて受験前にあわてることになりそうです

したがって、「仮説検定」を習わずに「数学1」を終てしまった高校1年生は、どこかの時点で必ず穴埋めをしておいてください。