伊藤和夫「新・基本英文700選」(駿台文庫)は…?

 伊藤和夫「新・基本英文700選」(駿台文庫)は、大学受験生の英語必須参考書として有名です。

新・基本英文700選 (駿台受験シリーズ)

新・基本英文700選 (駿台受験シリーズ)

 これを完璧にマスターすれば、たいていの英文は読解できる、社会人になってからもこの本のおかげでいまも英語に困らない、など賞賛する声が聞こえてきます。「新党日本」の田中康夫さんの昔の本にも、この本で一橋大に合格できたという記述があったように思います。上垣 暁雄「即戦ゼミ:大学入試英語頻出問題総演習」 (桐原書店) とならんで、有名な本のようですね。

 駿台予備校に通っている生徒は、この英文の暗記テストが毎週行われています。僕が担当している駿台生の生徒さん(浪人生)は、これがなかなか覚えられないようで、僕が穴埋め形式の問題を自作して暗記のお手伝いをしています。

 お手伝いをしているものの、私自身なにかもう一つ熱意が湧いてきません(^_^;)
というのも、酒井邦秀さんが「どうして英語が使えない?」(ちくま学芸文庫)で、この「基本英文700選」を批判しているからです。

どうして英語が使えない?―「学校英語」につける薬 (ちくま学芸文庫)

どうして英語が使えない?―「学校英語」につける薬 (ちくま学芸文庫)

 やんわりと批判……どころではありません! わざわざ項を起こして<「基本英文700選」の惨状>と嘆き、<天下の奇書>とまで断定して、この本のダメなところを具体的に指摘しているからです。

 僕の英語力では、ほんとうのところはどうなのかは判断できません。しかし、同じ駿台予備校の中にも英語科講師のOさんのように、この本の著者である伊藤和夫さんをキッパリ批判する先生もおられるというのもおもしろですね。

 僕自身は、綿貫陽+マーク・ピーターセン「表現のための実践ロイヤル英文法」(旺文社)の付録「英作文のための暗記用例文300」をゆっくりと覚えている最中です。今年中に覚えられるか、ちょっと怪しいですけど(^_^;)

表現のための実践ロイヤル英文法

表現のための実践ロイヤル英文法


※ よろしければ3ヶ月後に書いた、8月18日の日記もご覧下さいm(_ _)m