「できるだけ塾に通わずに、受験に勝つ方法」(松永暢史)

いままで担当した生徒さんのなかで、私立中学に合格したものの入学後の成績が低迷しお困りになって……というケースがかなりあります。

私が住む阪神間では、中学受験が当たり前のような風潮があり、その多くは塾で受験勉強をします。

学校とは違った塾での勉強が、うまく知的興味や刺激となって良い効果を上げる場合もあれば、本来伸びるはずの能力の芽を摘み取ってしまうこともあります。

入学後伸びないのは、塾でその子に合わない勉強法を押しつけられたのでは、と思うケースがあるのです。 

タイトルの本の中で、著者は次のように説いています。

 ..................  まえがき引用 ..........................     、            
我が子の幸福を願わない親はいませんそしてその幸福を願えば、その将来のことを考えないわけにはいきません。その主だったことはやはり子どもの進学についてでしょう。
 ここに進学塾が登場し、合格実績をかかげて巧みにセールスしてきます。ゆえに、進学塾の勧誘に引っかからない親はまずいないということになるわけです。
しかし、ちょっと待ってください。浸食、ならびに子どもにとってはなにより大切な「遊び」の時間を削って勉強することは、多くの場合、子もにとて大変な害となります。
 多年に渡る教育コンサルタントとしての活動の中で 大手進学塾に通ったため進学後にひどい勉強嫌いになったり、頭が疲弊して勉強が伸び悩むお子さんを持つご家庭の相談を実に数多く受けてきました。
 実は私は進学塾と競合する立場にありません。どちらかと言えば、協力する関係にあ  るのです。
 しかし、最近の進学塾の利益追求に走り過ぎた「営業方針」には、同じ教育者として一言申さぬわけにはいきません。この本のデータは、ほかならぬ進学塾に勤めた経験のある講師達の「子どもを壊す教育に手を貸してしまった」という、後悔の言葉を起点に書かれています。お金かけ子どもを壊すなんて、親として最もやってはいけないことだと思いませんか? 実際、塾に長期間通わなくても受験に勝つことはできるのです。だとしたらそれをしない手はありません。                      、
 ぜひ皆さんも「できるだけ塾に通わずに、受験に勝つ方法」に挑戦していただいと思います。
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できるだけ塾に通わずに、受験に勝つ方法

できるだけ塾に通わずに、受験に勝つ方法

  • 作者:松永 暢史
  • 発売日: 2007/02/01
  • メディア: 単行本
 

 
この本も、全く塾なしでとは言い切っていません。「塾に長期間通わなくても」とあるように、塾の効率的利用は認めています。


.................. 目次 引用.....................

第1章 塾にハメられない母親はいない
 中学受験は受験産業がつくった?/塾は″営利団体″だという事実を忘れてはならない/塾で壊れてしまう子ども達/塾が誇る″当塾の有名校合格実績〃の罠/公開模試の落とし穴/進学塾で得るもの・失うもの/学校教育だけでは受験に勝てないのか?/学校は子どもの幸福を考えているのか?/受験するなら必ず勝つべき

第2章 子どもの能力を伸すのは、親次第
 覇気のない子どもは学力が伸びない/学力低下を招いている十九の要因/男の子が本格的に勉強を始めるのは十四歳過ぎで良い/女の子はコツコツ学習で先頭集団を目指せ/趣味を持つことの意味/身の回りのことができる子どもは勉強ができる/テレビを見る時間が長いほど頭が悪くなる/本を読まない子が、頭が良くなるはずがない/学校教師の言うことを聞き過ぎない


第3章 買い親が受験に勝つ
 我が子を自分より賢くすることが教育の原点/なによりも大切なのは″観察力″/メリ八りのある生活習慣をつけさせる/無能な教師に対処するノウハウを伝授する分/厚い問題集を買い与えない賢さ/音読、作文、レポート制作につきあう/うっかりミスを、きっちり指摘する/能力が伸び始めたときに、課題を与える/なにより大切なのは、ほめること

第4章 最小限の投資で教育産業を買く利用する
 教育産業に我が子を任せるタイミング/学習プログラミングをプロに任せてみる/進学塾をビンポイントで利用する法/塾を決めるときは夫婦でタッグで臨む/優秀な家庭教師を見つける法/「理解ある兄姉」が得られることこそ、家庭教師の真の意義/

第5章 できるだけ塾に通わず、学力を上げる法
 学力向上・志望校合格に塾は不可欠……ではない!/「漢字力」は「運想とイメージ」でつける/「綴り方」は、スピードより美を競う/「計算力」ではなくて「暗算力」/「暗記力」は遊びの中で鍛えられる/「文章力」は徹底的なメモ術で身につける/「読書力」は音読法で完璧に/「算数文章題理解力」は問題集のフル活用でものにする!/「社会フィールドワーク観察記述力」は親の問いかけ力がモノを言う/「理科実験力」は料理で鍛える/「基礎英単語力」はローマ字の完璧習得がベースになる/

第6章 進学機関の″利用法″
 できるだけ塾を使わずに受験に成功する方法/①大手進学塾/②地域の個人塾/③個別指導塾/④家庭教師/
 受験勝者モデル・ケース/①中学校受験の場合/②高校入試の場合

第7章 奇跡の合格劇
 奇跡を遂げた「腐ったみかん」の少年達/競馬少年の驚異的記憶術

あとがき
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まったく塾なしで難関中学校に合格することは、難しいように思います。それどころか、塾と家庭教師の併用するご家庭もあります。

家庭教師についても細かく解説されています。一部を抜粋してみます。

........................ 引用 ............................

 プロ家庭教師の手取りは時給六千円以上七千五百円が相場です。これが業者紹介だと一回九十分で二万円近くになります。

 本当のプロは、明るくて頼りになる、確信に満ちていて眼光が鋭いなどの共通する特徴があります。

 反対に、疲れて鈍さがにじみ出ており、悪習から逃れることができない者達もプロとして紹介されるケースもたくさんあります。これはみすみすお金を完全にドプに捨てることになるので極めて大きな注意が必要です。

 実際はこの仕事で確実に食べて行く必要がある者、つまり、この世界で楽にやって行く能力がある者が本当のプロです。こうしたプロ達はこの能力を獲得して待機していますから、たとえやや高額でも、短期契約だからと割り切ると思わぬ効果をもたらします。

 プロは志望校を確定してからの受験直前にとくに有効です。三か月あればどの教科でもプロなら合格点に導きます。
 さらに言うと、ウルトラプロも業者斡旋で契約することができます。しかし、業者に払う時給は最低二万円と思ってください。ウルトラプロに週二回来てもらうと、一月で、三十万円以上が消えます。
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キノシタもプロ家庭教師の端くれですが「眼光が鋭い」ことはありません。「眼光は柔和」ですから、プロ失格かもしれません。

また、「三か月あればどの教科でもプロなら合格点に導きます。」という評価基準でも私は失格(^_^;) 

 昨年3月に関西大学に進学したFさんは、たまたま3ヶ月だけの指導でうまく合格できましたが、例外的なケース。 

eisuukinoshita.hatenablog.com

 いくら短くても、私は1年は必要です。