数学

新年早々、メネラウスの威力!

あけましておめでとうございます。 本年もまとまりのないことを書き散らしますが、気がむいたときにお越しくださいますようお願いします。 小生、元日は家でノンビリ過ごしました。お雑煮は白味噌です。 2日からはもうお仕事でした。私以外に、少数ではあり…

数学が分からなくてもアホちゃうよ

まだ若いころ、勉強を教えていて 「えっ?なんでこんな簡単なことが分からないのだろう?」 と思ったことは何度もありました。 でも、いまでは少々のことではビックリしません。 最近も、高校2年M君が、こんな式を書いています。 分数が苦手で、たとえば、…

来年1月の共通テスト数学は?

有名な数学塾「SEG」講師の大澤裕一さんが、朝日新聞の教育面で青山学院大学経済学部入試問題(感染症の数理モデル)を取り上げ、数学を「社会問題の解決を導く武器に」という文を寄稿されていました。 その文末近くに、今年度の共通テストをやんわり批判。 …

数研出版、あまりにもお粗末な間違い!

芦屋市立中学3年生と学校の問題集を勉強していました。数研出版の「スパイラルアップ問題集」です。 「先生、この問題がわかりません」 『どれどれ、相似比が2:5ということは体積比は3乗に比例するから、8:125になるよね,,,,,,,,,,??????? うん?? Qは…

キノシタ式「三角関数のグラフの描き方」(続々)

前回は のグラフを書いてみました。のグラフも、ほぼ同様です。 原理は、前回同様 の値とそれに対応する の値を求めて、それらをプロットする、というグラフの原則に沿ったものです。 そのため、今回は3段の作業表を作成していきます。 例として、のグラフ…

キノシタ式「三角関数のグラフの描き方」(続)

原理はシンプルなんです。 の値とそれに対応する の値を求めて、それらをプロットする、というグラフの原則に沿ったものです。 そのための4段の作業表を作成していきます。 例として、前回の青チャートの問題を考えましょう。 まず、1ステップで が、 、 、 …

キノシタ式「三角関数のグラフの描き方」

三角関数のグラフを取り上げます。シンプルな や は、それぞれの 、 、 などの値がパッと思い浮かべばすぐ描けますね。 も で 1、 で -1 になり、 で 0 。 や が漸近線、などに着目して描けるでしょう。 続いてのグラフは、教科書や参考書は< 軸方向に、 の…

精道中学「学び家」で1次関数のグラフをお手伝い

我が母校、芦屋市立精道中学校のテスト前勉強会「学び家」の学習ボランティアに行ってきました。 中間考査、目の前なのに、テスト範囲がよく分かっていない生徒、テストの時間割を知らない生徒。われわれの頃とちっとも変わっていませんね。 2年生の数学は、…

「つばめ学習会」東灘教室で

日曜日の午前がフリーになって、しかもコロナの感染状況も落ち着いてきたので、久しぶりの「つばめ学習会」東灘教室へ。(https://ameblo.jp/hanshin-tsubame/image-12766108154-15179412227.html) 今日の担当は、公立中学3年生の男子。中間考査を控えてテ…

「プロ家庭教師、極限が分からん (>_<)」の続き

前回、ご紹介した手強い極限の問題。 eisuukinoshita.hatenablog.com その後、かなり強引な変形をして、予想通り「無限大に発散する」と求められました。 しかし、「これは、定期テストの問題としてはふさわしくない」と思っておりました。やはり、出題のミス…

プロ家庭教師、極限が分からん (>_<)

昨日、須磨学園高校の2年生Y君とオンラインで勉強。(←コロナが再拡大して、8月1日からzoom授業に切り替えています) テストで出された問題で、うまく解けなかった数題をいっしょに考えました。つぎつぎと説明・解答し、理解してもらえました。 ところが、た…

三角形の交点の位置ベクトルを暗算で(最終回)

最後にもう一つの例を示しておきましょう。「Study-upノート数学B」(数研出版)の問題です。 標準的な解答は、次の通りです。 キノシタ式(?)インチキ解法はこの図形(↓)の 両サイド と の、下半身(?)の数字を同じ数字「6」(2と3の最小公倍数)…

三角形の交点の位置ベクトルを暗算で(2)

そのインチキ解法とは、内分点の比の値をそのまま利用するだけの方法です。 たとえば、数研出版の教科書の「応用例題3」なら、こんな具合です。 東京書籍の教科書「例題2」ならこうです。 第一学習社の教科書「探究例題11」の場合は、 このままではうま…

三角形の交点の位置ベクトルを暗算で(1)

「ベクトルと平面図形」を勉強していると、必ず出くわす定番問題があります。どの教科書にも参考書にも、絶対ありますよ。 このタイプです。 (数研出版の教科書です ↓ )↓ どの教科書も を と と置いて、二通りに表し2つの位置ベクトルが等しい ⇔ の係数同…

天才ガウス少年は、いくつまでの和を一瞬で答えたのか?

天才数学者ガウスの幼い頃のエピソードで、有名なのがありますね。 算数の授業で、先生がちょっと楽をしようと思い、生徒たちにこんな課題を出しました。「1から100までの数を全て足した数を計算しなさい」 小学生が、この計算をするのはたいへんです。先生…

ミスプリ発見

安田亨さんの崖っぷちシリーズ「数学IIIの微分積分の検定外教科書」(ホクソム) 「チャート式」(数研)や「1対1対応シリーズ」(東京出版)などとは、一線を画す参考書です。 数学3の微分積分の検定外教科書 (崖っぷちシリーズ) 作者:安田 亨 ホクソム Ama…

4STEP問題集漸化式、常用対数でも

「4STEP問題集数学ⅡB」(数研出版)数列の演習問題23はこんな漸化式です。 両辺の対数を考えて、既知の隣接2項漸化式に変形するちょっと難しい問題ですね。 数研の解答は2を底とする対数で考えております。 常々、キノシタ「対数で底を何にしたら分から…

塾えらびのよくある間違い

私に数学を習いに来る生徒さんは、数学が苦手です。定期考査でも平均点に届かないことが多いです。 私の所に来るまでに、ほかの塾や予備校に通っていた生徒さんもずいぶんいらっしゃいます。 たいていの保護者は「成績が上がる塾=評判の良い塾=進学実績が…

中高一貫の高1生、前倒し数学の落とし穴

現高校1年生からは新しい教育課程で学びます。数学で目立つ変更点は「数学C」の復活です。(ただし内容は昔の「数学C」とは異なります。)これ以外にも、いろいろと変更点があります。 気をつけておかなければならないのは、中高一貫校において、数学を前…

2022共通テスト数学「あまり適切でない」と評価

今年1月に行われた大学入学共通テストの問題についての、外部評価がまとまったと報道されました。 外部評価曰く「数学の2科目は、問題量が多く、難易度が”あまり適切でない”」。まぁ、当然でしょうね。 問題を作成した入試センターの部会は、数学で「時間…

「コワクラ」(阪急夙川)で、飛んで火に入る夏の虫

わたしのホームグラウンド「コワクラ」(阪急夙川)。いつものように訪れると「あっ!キノシタ先生、いいところに~!」と、いつも以上に大歓迎です。 「ふふふ、なんかしらんけど、キノシタいつの間にか人気モンになってたんか」と、一瞬いい気分になりかけ…

月刊誌「大学への数学」のあとがき

進学校の生徒なら一度は聞いたことのある数学雑誌「大学への数学」(東京出版)。ハイレベルです。 今月号(2022年7月号)の「あとがき」に、こうありました。 大学への数学 2022年 07 月号 [雑誌] 東京出版 Amazon 『・・・・・・。実は、高校の教科書でも同様な…

親亀の背中に子亀乗せて~

むかし『親亀の唄』って流行りましたね。ナンセンストリオさんだったかな? 親亀の背中に子亀を乗せて~子亀の背中に孫亀乗せて~孫亀の背中に曾孫亀乗せて~親亀こけたら子亀孫亀曾孫亀みなこ~けた 「2の3乗の2乗」を考えていたら、急にこの歌を思い出し…

「わかった!」は、まだスタートの位置です

「あっ!そういうことか!」「なるほど。よく分かりました!」「なんだか、スッキリしました~」そんな言葉を言ってもらえるのが、家庭教師をしている醍醐味です。ところが、テストの点数がよくなるとは限りません。 生徒は「霧が晴れるように、すっかり理解…

桑田先生(親和女子高)を見習うべし

前回、堺先生の「垂直だったら内積ゼロ」音頭(?)をご紹介いたしました。 eisuukinoshita.hatenablog.com 先日、生徒の一人にこれを見せたら、「ぐふふふふ、、、」と大受け! まぁ、スタディサプリの看板講師だからこそ「なんとお茶目な!」と喜ばれるん…

垂直だったら内積ゼロ

堺先生のこの映像を見たら「垂直だったら、ベクトルの内積がゼロである」を忘れることはありませんね。 www.youtube.com はい、ではみなさんご一緒に!

ひっくりかえさないで定積分で面積

グラフがyの負の部分にあるときのx軸とで囲まれる部分の面積を求めるのに、わざわざx軸に関して対称移動させて(ひっくりかえして)グラフをyの正の部分に書き換えてから求めている教科書の説明は、どうも変ではないかと思っています。 eisuukinoshita.h…

なんで折り返すのか……??

数学Ⅱの「積分」で、グラフが囲んでいる部分の面積を求める問題があります。x軸より下にあるグラフの場合の説明が、どうもスッキリしません。 どの教科書も、x軸より上にある場合の説明をまずしています。 x軸よりグラフが下にある場合は、わざわざx軸に…

『親もお手上げ! 算数は難しい(>_<)』(続)

先日の『親もお手上げ! 算数は難しい(>_<)』について私なりに考えたり調べたりしました。 どうして、「長いす9つ。1つの長いすに7人ずつ……」が誤りなのか?おそらく7+7+7+7+7+7+7+7+7=7×9なので、9×7の問題としてはふさわしくない…

親もお手上げ! 算数は難しい(>_<)

mixi(←やっている人はもう少数?)のニュースに、こんな記事がありました。 『小2のわが子の算数テスト、模範解答が謎すぎる…… 「理解できないと」親もギブアップ』 問題とお子さんの解答はこうです(↓) ところが、模範解答はりく君なのです(↓) あすか…